いきなりそんなことをいろいろ考えさせられる今回のステージであったが、風 邪をひいて(自ら用意していたティッシュの箱は使っていないようだったが)し まったとのことで、前半は声の調子が良いとは言えず、ラビのギターとバックが あわなかったりした部分もあった。しかし曲が進むにつれ普段のラビに戻り、何 度かライブを重ねたラビ組は6月に見た時よりも個々の楽器が際立つというより 一つのアンサンブルとして完成度が高かった。とりわけ「ダウンダウン」から 「ノスタルジィ」までの5曲は、やりなれているせいか、これぞラビ組ともいう べき充実した演奏ぶりだった。(今回アレンジにジャズ風味が増していたのは印 象的だった。)
また今回忘れてはならないのは、『なかのあなた』(『もうすぐ』とともにCD 化を切望します!)からの曲が3曲も演奏されたこと。このアルバムは陣太鼓とい うバンドと録音されたように、重厚なバンドサウンドが特徴だが、その中でも特 に弾き語りには向きそうもない3曲が演奏されたのはラビ組がバンドとしてまと まってきたことの自信の現われか。(曲に先立つMCで「このアルバムでファンが 離れた」とか「今日またこの曲をやると客が再び離れていくかもしれない」と言 っていたのはおかしかった。)
譜面台を立てて臨んだライブレコーディングもこの日限りではないようで、来 年もいくつかのステージを録音して、ベストテイクを出すとのこと。リリースは かなり先になりそうだが、次回はリクエストを募って演奏する曲を決めるってい うのはどうでしょうか。
メンバー : ギター 加藤博之、ベース 小川ヒロ、ピアノ 高橋誠一、シンセ+ア コーディオン 森英治、パーカッション 山口とも
1.眠れない夜 2.その気になってるわ3.むしあつい日の午後 4.ひらひら 5.橋が 燃える 6.昔の知恵は今滅びてく 7.あてのない一日 8.ダウンダウン 9. 困った 女10.スローモーション 11.銀と白12.ノスタルジィ 13.立つ 14.よぶ 15.夢のド ライブ 16.グッバイ上海 // E1.ドアをあけて E2.いいくらし