2002.08.17 第7回被災地の集い*

ステージにはメンバー4人の他、ちんどんの内海洋子・中西智子、サックス日野さん。そして関空に朝ついたばかり、トランクはまだダブリンにあるというドーナル・ラニー。身重のヒデ坊は三板とおはやしのみでの参加となった。

「解放歌」「聞け万国の労働者」「アリラン」「がんばろう」、新宿夏祭りでアンケートをとってリクエストが一番多かったという「お富さん」、先日のフランスツアーでもじじばばと子供にばかりウケたが中でもじじいにめちゃウケたという「インターナショナル」(アン・ドゥー、アン・ドゥー・トロワのかけ声が笑いをとる)など、「きょうは新曲ばっかりやるからね」という中川の約束どおり、50数年前の新曲や120年前の新曲が次々と披露され、見物人をわかせた。

最後に主催者から、震災はもう終わったということにしようとしている行政への怒りが表明された。この催しは10年目まで続けたいということだ。モノノケに先立ってステージに立った趙博さんからも「10周年には何かでかいことやらへんか?」とアピールがあった。

はじまる前に友達が「こうやってモノノケを続けるモチベーションというのは、まだあるのか?」というような事を言った。このライブを見る限り、それはまだまだあると思った。ひるがえってファンの側はどうだろうか。ソウルフラワーを見るということと催しの趣旨とをつなげることが、時を経るにつれ困難になっているように思える。それでも神戸に来て住民のその後を知ることには意味があるはずだ。10年かどうかはわからないが、このような催しが行われる限り神戸にやってきて賛意を示したい。

2002.08.18 中山貴弘

魂花レビュー