97.03.29 Nagata (Mononoke Quintet) by Honda 97.03.29 長田どんちゃん春祭り

この日はモノノケクインテット、ということで中川・奥野・河村・内海・フィドルの光介氏の5人編成でライブは行われました。(ヒデコさん・太郎氏・大熊氏が欠席)

太郎氏・ヒデコさんのリズム隊が欠席ということで、リズムを補うためか、河村氏はギタ―ではなくベース(?のようなもの)を弾いていました。

「聞け、万国の労働者」で始まったのですが、少しいつもと演奏の感じが異なるのとテントの外の雨のせいか、少し盛り上がりに欠けた雰囲気でライブは進行していきました。

しかし、「このメンバーが足りひん状態でやるのは危険かも知れないけど」と言いつつ初披露された新曲はおもいのほか良く、お客さんにもなかなか受けていました。

満月の夕も、やはり大きな拍手を受けていましたが、インターナショナル節で客席の雰囲気もすっかり変わり、踊り出す人も多くなっていき、これが最後の曲、と中川氏が言った時にはまるで“笑っていいとも”の客のように皆一斉に「えーっ!」と声をあげていました。

その日の出演者であった、河内音頭の方と沖縄民謡の方のステージを挟み、ますます踊りの輪が大きくなっているお客さんに迎えられたアンコールのモノノケの演奏は、他の出演者の方々(前出の方々の他にもエイサー隊など)も加わり大変な盛り上がりだったように思われます。アンコールで演奏された「安里屋ユンタ」は、これまで何度も聴いた中で、一番にぎやかな演奏だった印象を受けました。

モノノケサミットは、さまざまな所で演奏活動を行ってられますが、やはり被災地での演奏で彼らは本領を発揮しています。場の空気、観衆の空気とモノノケサミットの音楽が共鳴し合っているのを去年の長田四番町でのライブと、今回のライブで感じました。

本田彩子 (97.4.1)

魂花レビュー