Mononoke in Kamagasaki 1997 97.12.30 第28回釜ヶ崎越冬闘争

前の夜から雨が降っていて心配されたが、曇りながらもなんとかライブはできた。ただ、炊き出しが遅れてしまったようだ。昨年より少し見物人が少なかった気がしたが、そのせいか。コークステップでのゲスト「ほろほろ鳥」のメンバーらしき人が、炊き出しの手伝いをしていた(確証はないけど多分そうだと思う)。

演奏された曲目はざっと次のよう(順序は不確実ですが):

  1. 美しき天然
  2. 聞け万国の労働者
  3. アリラン
  4. ドンパン節
  5. 安里屋ユンタ
  6. がんばろう
  7. 竹田の子守唄
  8. 満月の夕
  9. ありがたや節
  10. 復興節
  11. 東京節
  12. さよなら港
  13. (アンコール)道頓堀行進曲
こうして眺めると実は昨年とだいたいよく似ていた。

27日からコークスステップ2days、西部講堂での Ranko 追悼コンサート、そしてこの釜ヶ崎と、4日間連続のライブで、さすがにメンバーに疲れが見えた。どうやら二日酔いの人もいるらしい。中川の声もちょっと弱い。でも繰り返しになるが、本当に優しい声になり、モノノケでも以前よくあったどなるような感じが全然なくなった。

見物人に活気がある。中川が「おひねり歓迎」というと本当におひねりが飛んでくる。中には万札があるのでびっくりしてしまった。
始終客席の方に向かって舞い(?)をまっているおっちゃんがいた。ぼくの連れに語ったところによると、1月にテレビにでるとか、野球の審判を25年やっていたとか、ほんとかどうかよくわからんけど、とにかくおもろい。
そして、通りがかりのおっちゃんが、ぼくの近くにいた若い二人連れにたずねていた:「これは沖縄の人達ですか」「いえ、大阪の人です」「そうか。生はええな。吉本よりずっとおもしろいな。ほんまに飾り気がなくてええな」・・・これ、97年に聞いたソウルフラワーについての最高のほめことばだったような気がする。ゲゲゲの鬼太郎みたいな兄ちゃんとか、髪の赤い姉ちゃんとか、茶髪・サングラスのやさ男とか、どっちかというと飾り気のあるような人達なのだが、本当の気持ちはよく伝わっているのだと少々感動した。

さて、昨年にひき続き今年もソウルフラワー漬けの日々を送ってしまった私でしたが、来年はどうなるでしょう。

1997.12.31 中山貴弘

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