99.08.22 神戸市役所前 モノノケ 99.08.22 神戸市役所前*

'99夏のモノノケ6daysの最終日。通称「地震まつり」ということであるが、夏祭りというよりはこれまでも何度も見に来たことのある、神戸市の行政に対する反対集会である (正式名称「大地震 5度目の夏 被災地の集い」)。 モノノケの前に集会のシメのスピーチがあり、先ほど阪神大震災以上の地震に見舞われたトルコへの支援がよびかけられた。何でもこれに対して兵庫県・神戸市が100万円の支援金を送ったとかで、「たったの100万円で何ができるか」と演説者は怒りをあらわにしていた。

モノノケ登場。この6daysのメンバーは4人+大熊+こぐれみわに加え平尾幸世(ちんどん。CHABAのコーラスをやっている)である(住吉のみ大熊とこぐれ欠場)。 演奏は「革命歌〜」から始まった。前置き無し、というかこの日の集まりに合った雰囲気。 きのうとは一転、やたら盛り上がるライブだった。 中でも大ウケだったのは、「この50年間に関西で最もうたわれたと思われる曲と、この100年に世界で最もうたわれたと思われる曲をメドレーにしました」との前置きで演奏された、神戸初演かと思われる「六甲おろし〜インターナショナル」。インターナショナルの前奏から六甲おろしを歌いだすと思いっ切りずっこける客がたくさんいた。

あとは「国歌はこれ」と「お富さん」。 市役所前でやるとき中川は結構そのことを意識しているようだ。 この日も市庁舎を時々見上げては「でかすぎる」。ついでに、「おれのために建てられたような建物やね」と意味不明の発言もあったが。

ヒデ坊がMCで「避難所にいたときは仮設に入るという夢があって、仮設に入ってからは復興住宅に入るという夢があった。これからは自分達で夢をつくっていくことが大事やと思う」と述べる。 日本の社会情勢が重苦しい中で、生活再建が困難な被災者の立場もまた重苦しい。 こういう楽しいライブが、また新しい夢を持つための力を与えるものであってほしいと願う。

1999.8.29 中山貴弘

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