海賊版電子魂花時報

 

 

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目次

  1. 概要
  2. メンバー
  3. ソウル・フラワー・オフィス
  4. 刊行物 - 魂花時報と NO GURU
  5. ソウル・フラワー震災基金
  6. ソウル・フラワー・モノノケ・サミット
  7. ソウルシャリスト・エスケイプ
  8. 何で「民謡」?
  9. アジールって何?
  10. モノノケって何?
  11. ライブの開演時のBGMは?(アルバート・アイラーの「ゴースト」)
  12. 魂花神社ってどこにあるの?
  13. 世界にはばたくSFU '96-'97
  14. '97年、メンバーの外仕事一覧
  15. ヒデ坊のお店 "Asian Rabbit"
  16. テレビで話題のあのお兄さんは誰?
  17. ソウルフラワー索引
 

概要

ソウル・フラワー・ユニオンは、以前より活動を共にし「ソウル・フラワー・レーベル」を設立していた2つのバンド、ニューエスト・モデル(中川、奥野、河村が在籍)とメスカリン・ドライヴ(伊丹、内海、高木が在籍)が合体し、1993年に結成されたバンドです。

"尊重すべき独立した個人"が集まった「自決の表現」を続けることこそが我々『ソウル・フラワー・ユニオン』の原理である (「ソウル・フラワー・ユニオン結成にあたっての宣言文」より)

"変わり続ける同じもの" : 魂花時報10(1995.3)中川の発言。「エレクトロ・アジール・バップ」のライナーによると LeRoi Jones リロイ・ジョーンズのことばらしいが、未確認。

「もっとミーハーに楽しむバンドやねんで。なんか、みんな、かんちがいしてない?」(メンバーの中川氏語る)

年表、ディスコグラフィーなどは 資料 ページへ

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メンバー

名前 担当楽器 誕生日 血液型
中川敬 リード・ボーカル、ギター、三線 3.29
(焼酎差入のこと)
O型
伊丹英子 ギター、チャンゴ、チンドン、おはやしなど 7.26 O型
奥野真哉 キーボード、アコーディオンなど 12.2 A型
河村博司 ベース、コーラスなど 9.17 B型*
       
コーキ ドラムス。2000年12月のユニオンより参加。朴保&切狂言など。 ? ?型
大熊亘 クラリネット。96年より2000年9月までユニオンに参加。A-Musik、シカラムータなど 2.19 A型
永原元 ドラムス。97年年末より2000年8月までユニオンに参加。平安隆のバックなど 1.25 B型
内海洋子 リード・ボーカル、パーカッション、ちんどん。98年よりソロ活動へ 8.15 A型
高木太郎 ドラムス。97年5月ユニオンのライブ、97年秋のモノノケのライブまで参加。サヴォイ・トラッフルで活動中 9.4 A型

各メンバーのくわしい紹介は「魂花時報」創刊準備号を参照。
大熊の紹介は魂花時報22。永原の紹介は魂花時報37。

* A型と魂花時報に書いてあるが間違いだったらしい(最終更新2000.12.22)

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ソウル・フラワー・オフィス

刊行物、ライブ等、ソウル・フラワー・ユニオンに関する総合問い合わせ先

151-0051
渋谷区千駄ヶ谷 1-20-1-405 ブレスト音楽出版内

TEL: 03-3402-5845 (月-金, 12:00-18:00)
FAX: 03-5770-7442

[ソウル・フラワー・ユニオンの公式ホームページ] by Soul Flower Office

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刊行物

魂花時報

月刊。 ニュース、各メンバーの選ぶ今月のベストアルバム・ライブ・本・ビデオの紹介、ライブ活動の記録、活動スケジュールなど。チケットの先行予約など特典もあります。

NO GURU

不定期刊。「魂花時報」の別冊で特集記事が中心。写真・イラストなどの多いカラー雑誌。最近刊行されていない。

* 購入方法と各号の内容は公式ホームページを参照して下さい。

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ソウル・フラワー震災基金

・・・って何?

ソウル・フラワー・ユニオンは阪神大震災の被災地のボランティア達と連絡をとり、「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」名義で出前ライブなどの活動を行っていますが、在宅看護が必要な老人・身体障害者のために ソウル・フラワー震災基金を創設しました。
集まったお金はバンドが直接現場を見た上で施設やボランティアの人に渡し、決算報告を機関誌「魂花時報」で明確に行うことをメンバーは約束しています。

振込先は

京都銀行山崎支店(店番号523)
普通口座786282「ソウル・フラワー震災基金」

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ソウル・フラワー・モノノケ・サミット

ソウル・フラワー・ユニオンの別動ちんどんユニットです。 阪神淡路大震災の直後から被災地で、当初はほぼ2日に1度のライブを行い、以後も継続しています。 日本・沖縄・アイヌ・コリアなどの民謡や、古い流行歌、労働歌などが演奏されます。

これまでに「アジール・チンドン」(96年)、「レヴェラーズ・チンドン」(97年)と2枚のアルバムを自主制作しています。

現在は被災地だけに限らず、琉球フェスティバル、ワンコリアフェスティバルへの参加、村おこし的なイベントへの参加、さらにピースボートでの海外ツアー等々、広く活動しています。

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ソウルシャリスト・エスケイプ

SOUL-CIALIST ESCAPE, 中川敬のソロ・プロジェクト。

中川が、ソウル・フラワーのサポートメンバーである大熊亘と共に様々な試みを行なう。[1997年]7月下旬にピースボートのアジア・クルーズから帰国直後、プロジェクトの母体ユニットがリハーサル開始。

これは、中川、大熊、そして、ニューヨークからやってきたフリー・インプロヴィゼーションの気鋭、サム・ベネットの3人を中心に、船戸博史(Bass)、桜井芳樹(Guitar)、清水一登(Keyboards)、そして千野秀一(Piano+Organ)という個性的なミュージシャンが集まったユニット。

8月中旬には欧米のミュージシャン達から最も信望されているアイルランドのプロデューサー、ドーナル・ラニーの日本ツアーに中川、大熊、そしてソウル・フラワーの伊丹英子が合流。

3人は佐渡、東京、大阪の3公演に出演。8月末にはドーナル・ラニー・バンドとスタジオに入って3曲をレコーディング。

ドーナル一行が1ヵ月後のロンドンでの再会を約束して離日した9月の上旬、母体ユニットがレコーディング開始。

9月下旬、中川、大熊そして伊丹はイギリス、バースにあるリアルワールド・スタジオで再びドーナル・ラニー・バンドに合流。「満月の夕」のレコーディングと計4曲のミックスをティム・マーティンのエンジニアリングで行なった。

ドーナル・ラニーのプロデュースで新たに録音された「満月の夕」は絶品。12月12日、マキシ・シングル、「短距離走者の孤独/おんぼろの夜明け」をリリース。1998年2月21日にアルバムがリリースされた後、2月下旬からツアーを開始する。

(以上解説: 宮内俊宏さん 97.12)

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何で「民謡」?

ソウル・フラワーは、ユニオン名義のアルバムでも民謡的なメロディーや民族楽器を取り入れている他、さらに「モノノケ・サミット」として古い流行歌や民謡をちんどんスタイルで演奏していますが、ここで、ボーカル中川の発言を聞いてみましょう:

ある時代で止まってるものを、とにかく、次の時代にそのままもっていこうとするのが古典芸能やね。(...中略...)
だからNHKとかの民謡の番組見ても面白くないわけや。あれが民謡やって言われたら俺もいややな。あの形態で千年歌われてたわけやないやん。(...中略...)
でも伝統っていうのはある種保存してしまう、ある時代のものをパッケージして、その形式を寸分違わず継承して行くっていうくだらんことやるわけやん。(...中略...)
なんで伝統保存せなあかんかっていったら、土着のものをつぶそうとする勢力が明らかにあるわけやん。(...中略...)
そういう勢力と戦わずして伝統保存するっていうのは全く考え方が逆やね。そういう勢力と戦うどころか、そっち側のほうに近い人らが多いっていうかね。保守的な反動的な権威主義的な人物が民謡界のみならず音楽界にはすごく多かったりね。
(NO GURU 4, 1996.6)

ちなみにこれはロックが古典芸能化していることについての発言です。
ソウルフラワーと民謡の関わりは、アルバム「エレクトロ・アジール・バップ」で一応の完成を見たように思うのですが、この後どうなっていくのでしょうか。
ちなみに、97年12月のライブでは 「"ソウル・フラワー・ユニオンって、あのニューエストとメスカリンが合体して民謡やってるバンドやろ" っていう状態を抜け出して、やっと "ソウル・フラワー・ユニオン" になった」(中川) というMCがあり、印象的でした。 (1997.12記)

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アジールって何?

アジールとは何か:一種の聖域である。

「排除・支配と自由を巡る権力関係(中略)に於いて、そこに触れたり飛び込めば外の勝負・戦闘とは関係なくなって安全になり、或いは活力を回復できるような場所」(CD『アジール・チンドン』のライナーノート、大熊亘による解説文)

これでだいたいのイメージはつかめたでしょうか。 「アジール」には避難所という意味もあります。 くわしくは [別項のレビュー] も参照してください。下に参考になりそうな文献をあげておきます。

  1. 奥井智之『アジールとしての東京』弘文堂1996
  2. 網野義彦『無縁・公界・楽』増補版. 平凡社1987

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モノノケって何?

セカンド・アルバムの『ワタツミ・ヤマツミ』は別名「モノノケ解放セッション」だそうです。
そのオープニング・ナンバー「もののけと遊ぶ庭」からはじまって「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」、『ゴースト・ヒッツ』(「ゴースト」は「モノノケ」の彼らによる英訳か)、ライブ開演時の SE がアルバート・アイラーの"GHOST"、と彼らがあくまでこだわるモノノケ・物の怪・もののけ・妖怪とは何なのでしょうか。

日本の歴史の中であらわれてくる「もののけ」、例えば鬼・河童・天狗などは、実は先住民族や被差別民、つまり時の政治権力に容易にまつろわぬ(=屈伏しない)人々や、排除された人々のことであった、ということが研究されています。

「妖怪ってのは全部もともとは人間やった」(ROJ 1994.10, p. 60)。

つまり、もののけという存在の裏側には、ある人々を排除した、もののけとして封じ込めた側の人間の論理がある、ということです。こうした問題意識はソウルフラワーのいろいろな活動とかなり密接な関係があると思います。 というかこの問題意識がソウル・フラワー・ユニオンのひとつの出発点でもあるような気がします。

もちろん、それは古代・中世の歴史の話ではありません。現代日本における在日外国人や周縁民族の問題、差別の問題、とも当然つながってくるはずです。そうした視点を「モノノケ」という言葉であらわしているのだと思います。(96.10.06)

参考

  1. ロッキング・オンJAPAN 1994.10 (v. 89) p. 60-70, 中川敬インタビュー
  2. 馬場あき子『鬼の研究』三一書房1971

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ライブの開演時のBGMは?(アルバート・アイラーの「ゴースト」)

ユニオンのライブで登場時のSE(効果音というかBGM)はアルバート・アイラーの「ゴースト」です。ぼくが知ったのは97年に入ってからだったのですが、もうずいぶん長い間この曲を使い続けていることになります。1999.03のミュージック・マガジンでは大熊亘が「ライブが始まりそうな感じがする曲(笑)」というようなことを言っていました。中川・大熊ともアイラーがかなり好きなようで、「ソウルシャリスト・エスケイプ」のアルバムでも取り上げています。

アイラーはフリージャズのサックス奏者。ユニオンが使っている音源は Albert Ayler Trio "Spiritual Unity" (1964, ESP-DISK) 冒頭の Ghosts : first variation です。アイラーとこのレコーディングに関する逸話はたくさんあるので、ジャズの本で調べて下さい。

またアイラーに影響を受けたバンドとして、ジャックスとヴェルヴェット・アンダーグラウンドがあげられます。日本とニューヨークで同時的に起こったムーブメントとして興味深い。奥野が早川義夫に質問してところ、早川本人「なんか関係あるんですか」と不思議がっていたそう。(2000.09.16)

2001年のフジロックより同じくアイラーの"Spirits Rejoice"に変更されました。(2001.11.06)

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魂花神社ってどこにあるの?

「ヒデ坊の亡きオヤジが使っていたガレージ跡をちゃっかり改造して」(魂花時報12号 (1995.6), p. 5)作ったミニ・スタジオを「魂花神社」と呼んでいるそうです。『アジール・チンドン』のクレジットで"MIXED AT KONGE JINJYA"となっているのを見て「コンゲ神社ってどこにあるん?」とお母さんやおばあさんに聞いた神戸の人(それは私・・・)向けの説明でした。

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世界にはばたくSFU '96-'97

少年ナイフなど、海外で活躍する日本のロックバンドも増えてきましたが、ソ ウルフラワーも負けてはいません。96年夏のピースボートでの北朝鮮ライブに 続き97年夏はベトナム、返還後の香港でライブ、フィリピンのスモーキー・マウンテンで ライブを行いました。(いずれもモノノケ・サミット)。

Strictly WorldWide X5

というドイツで発売されたワールドミュージックのコンピレーションに、モノノケサミットの『復興節』がおさめられています。欧州各国、アフリカ、中近東、ラテンアメリカ、ケベック、なぜか日本のモノノケ、計18アーティスト18曲。
モノノケサミット以外はわりと普通のワールドミュージックという感じですが(あ、いや、ソプラノとラガマフィンというよくわからないのもあった・・・)、チンドンってパーカッション音楽の一種ととらえることもできるんですね。ライナーには各アーティストの出演依頼のためのコンタクティングアドレスがのっていたりして、おもしろい試みだと思う。外国からブッキングが来たらぜひ世界へ飛び出して欲しい。

European Forum of Worldwide Music Festivals presents Strictly WorldWide X5
PIRANHA CD-PIR1041
e-mail: piranha@contrib.com

Folk Roots no. 160

(Oct. 1996, p. 29-31. by Paul Fisher) には、中川インタビューと共にソウルフラワーの紹介記事がのっていました。 [Folk Roots Home Page]

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'97年メンバーの外仕事一覧

97年ライブでユニオンとしての活動休止を宣言し「家出のすすめ」に従って各々個人活動をはじめたメンバー達ですが、その活動は以下のとおりです。

  • 中川: 大熊とのユニット活動開始。海外ゲスト参加(アイルランドのドーナル・ラニー)レコーディングの他、ライブ予定も→ Soul-cialist Escape として98年ツアーを。
  • 伊丹: 京都で服屋さん"Asian Rabbit"を開店。
  • 内海: 真心ブラザーズのライブ・サポート(武道館にも出演!)。新バンド、「ガー・ガー・ゴー」結成、7.20に下北沢でライブを行う。メンバーは、洋子(ギター、ヴォーカル、作曲)、藤井裕(ベース)、まつだっっ!!(スーパージャンキーモンキー。ドラム)の三人。98年よりソロ活動へ。
  • 奥野: ボニー・ピンク、ENDSなどライブ・サポート。8.9-10の「RAINBOW 2000 Mt. FUJI」にもボアダムズのサポートで出演?(はしなかったみたいです、結局)
  • 河村: エンジニアとして中川のお手伝い。98年、平安隆のアルバムをプロデュース。
  • 太郎: 大工として働いているそう。97.7.13のモノノケ西宮ライブでは自作の大型チンドン・セット(大きい和太鼓+チンドンかね、でかなり重たそう)を担いでいた。

この後、太郎と洋子が脱退、メンバー4人のユニオンになります。

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ヒデ坊のお店 "Asian Rabbit"

1997.5.4 開店。カムイ・ミンタラTシャツの他、ヒデ坊がセレクトした服やグッズ、メンバー放出レコード、古着など。

*** 99年1月いっぱいで閉店。Tシャツはライブ会場などで販売されています。

[フライヤのイラスト]

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テレビで話題のあのお兄さんは誰?

中川敬がなぜかNTTコミュニケーションズ のテレビCM "企業広告第2弾「ミュージック」篇" に出演。放映は99.9-12。
沖縄民謡の大家・登川誠仁と一緒に、中川はギターを持って登場。
コピーは「ダイジョーブ。人間にはコミュニケーションがあります」というもので、カンカン帽、スーツ姿で三線を持つ登川氏と、軍隊コートでエレキギターの中川が対比されている。

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ソウルフラワー索引

雑誌や新聞などに載ったソウルフラワー関連記事、そしてテレビやラジオ出演の索引を作りました。 [記事索引] [ビデオ索引] [外仕事一覧]

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